あっと言う間に過ぎる時間
9月も後半に差し掛かり、30℃を超える日はもうほとんどありません。
雨が多いせいかも知れませんが、去年より圧倒的に涼しい気がします。
秋万歳。秋よ永遠に。
……もう9月も後半って嘘でしょ!?

お客様との何気ないお話の中で一番多いのは、季節の変わり目の「暑くなりましたね」、「涼しくなりましたね」という会話。
その時に決まって感じるのが、今年も早いなあ、もう半分以上過ぎたのかあ、という時間の経過です。
いつの間にか、あっと言う間に。
大人になると時間の経過が早く感じるよ、とよく言われますが正にその通り。
20代ぐらいまでは無限に感じられた時間も、30、40となるにつれて極めて短い有限へと変わっていきました。
活動し続ける体力がなくなったんじゃない?、と笑い話。
確かに眠気に勝てずに夜更かしできなくなりましたし、夜更かししてしまったら次の日はもう丸一日眠らないと動けなかったりすることもありますね。
でも私は、これは何かを失ったり無くしたりしているのではなく、むしろ増えて充実してきているのだと考えます。
子供の頃は勉強して遊んで寝る!みたいな感じで、単純明快な時間配分をして生きていました。個人差はあると思いますが。
それが大人になって仕事に就き、自分のことだけではなく家族や様々なことを考え実行していくうちに、元々の時間配分では圧倒的に足りなくなり、それでもやりたい事を頑張って全部実行していくようになった結果、恐らく24時間の間に詰まっているスケジュール表は大変なことになってしまっています。
それをまた根性で何とか24時間以内に収めて頑張った結果が、今の時間の経過の早さに繋がっているのではないでしょうか。
なので私は、この時間経過の早さを大変尊く感じます。
時間が経つのを早く感じたときは、ちょっと自分を褒めてあげるのも良いかも知れません。
今が一番素晴らしいよ、と。

コーヒー豆の焙煎中には温度と時間による変化が色々あります。
その中でも成分の変化や炭酸ガス・水蒸気の発生による豆の膨張などは、味に直結する非常に重要な要素となっています。
熱や時間のかけ方により、酸の性質や、抽出時にお湯と接する面積が変化するのですが、視覚的にも一番分かりやすい変化がコーヒーの色ではないでしょうか。
よく目にするコーヒーの色はこげ茶色系だと思いますが、これは色素の増加による変化によってその色になっているのです。
コーヒー生豆に含まれる成分で主に色素のもとになっているのは、クロロゲン酸やショ糖、アミノ酸。
焙煎時にこれらが化学変化していくことで、徐々に色素が増加していく形になります。
色素が多い豆=深煎りの豆と考えていただくとイメージしやすいかと思います。
コーヒーの苦味は色素によっても変化するため、色素が多い深煎りのコーヒーは苦味もしっかりとしたものとなります。
で、急にどうしてこんな話かと言いますと、一つ前の時間経過の話に繋がります。(なんとか繋げたかったのです)

温度と時間がコーヒーの焙煎に与える影響って、人の人生に似ていませんか?(唐突)
時間はもちろん今まで経過している時間。
そして、温度は”経験”と捉えてみてください。
更に加えて、変化していくコーヒーの成分は人の”個性”です。
時間が経過していく中で様々な温度に触れ、成分が変化しながら最終的に素晴らしい一杯のコーヒーへとたどり着く。
……なんだか人生って感じがしてきましたでしょうか。
焙煎も人生も、本当に楽しいものです。
今回はただこれが言いたかった。

楽しい日も辛い日も、晴れも雨も
どんなに大変だったとしても
コーヒーと一緒の人生は素晴らしい
です。


